国交省、CLT告示改正で新樹種を追加 ヒノキ、カラマツの強度を明確化
強度確保しやすく設計自由度が向上
国土交通省は、CLTに関連する告示の改正案を公表した。構造計算に必要な基準強度が明確化されているスギに加え、新たにヒノキ、カラマツの基準強度を明確化する。より高い強度の樹種が使いやすくなることで、設計の自由度が高まり、CLT普及に弾みがつきそうだ。
国土交通省は、新たに実験等によって性能が確認された樹種(ヒノキ・カラマツ等)について、樹種に応じた基準強度を使用することが可能となるよう特殊な許容応力度及び特殊な材料強度を定める件(平成13年国土交通省告示第1024号)についての改正案を公表した。
パブリックコメントの募集を経て2018年11月に公布。さらに3カ月後に施行する。
ヒノキ、カラマツ本来の強度で評価可能に
構造計算に必要なCLTの基準強度については、実験等により性能が確認された樹種(スギ)をもとにした基準強度のみが位置付けられており、現行では、より高い強度の樹種を用いた場合においても当該基準強度を使用することが求められている。
つまり現行制度では、スギに加えて、ヒノキ、カラマツも、CLTの原材料として使用できるが、スギと同じ強度でヒノキ、カラマツも評価されるため、ヒノキ、カラマツ本来の強度を活かしきれないという課題があった。
今回の告示改正により、ヒノキ、カラマツの強度が明確化されることで、より薄い厚さのCLTパネルで構造強度を確保することが可能になり、設計の自由度が高まることが期待されている。
全国をカバーする生産体制整備が進む
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